AWS Blocks は、AWS アカウントがなくてもローカル環境で AI エージェントをテストできる新フレームワークです。CDK をベースに Block を数行定義するだけで複雑なインフラを自動生成し、開発速度を大幅に向上させます。本記事では、公式情報と Zenn 記事に基づき、機能・手順・注意点を整理します。

📑目次
  1. AWS Blocks とは?ローカルで AWS アカウントなしで AI エージェントをテストできる新フレームワーク
  2. 実際に生成されるインフラ(104 リソースの実例と cdk synth の確認方法)
  3. ローカル起動から本番デプロイまでの手順(npm run dev / deploy / destroy)
  4. KnowledgeBase + RAG と HITL(needsApproval)の仕組み
  5. 自前構築との比較(配線量・リソース・開発速度の違い)
  6. 注意点とベストプラクティス(destroy 必須・Auth 切り替え・課金管理)
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ

AWS Blocks とは?ローカルで AWS アカウントなしで AI エージェントをテストできる新フレームワーク

AWS Blocks は Amazon Web Services Japan の有志が公開した AI エージェント構築フレームワークです。Agent や KnowledgeBase などの Block を数行のコードで定義するだけで、CDK が複雑なリソースを自動生成します。

最大の特徴は sandboxMode=true を指定することで、AWS アカウント不要のローカルモック環境で動作確認できる点です。ツール呼び出しや Human-in-the-Loop(HITL)の配線を即座に検証可能です。出典は AWS 公式 Bedrock Agents ページと Zenn の紹介記事です。

本番環境では Bedrock の Claude Sonnet 4 と Knowledge Base を組み合わせた本格的な RAG 構成に移行できます。ローカルでは簡易的な TF-IDF 検索を用いて素早いイテレーションを実現します。


実際に生成されるインフラ(104 リソースの実例と cdk synth の確認方法)

AWS Blocks で Agent + KnowledgeBase を 2 行定義しただけで、合計 104 リソースが生成されます。具体例として DynamoDB が 5 個、Lambda が 11 個、S3 が 3 個など多岐にわたります。

本番デプロイ時にはさらにリソースが増え、120 リソース規模になるケースも確認されています。生成内容を確認するには以下のコマンドを実行します。

npx cdk synth --app "npx tsx -C cdk aws-blocks/index.cdk.ts" --context sandboxMode=true

このコマンドで CloudFormation テンプレートをローカルに出力し、リソース定義を事前にチェックできます。詳細は Zenn 記事内の cdk synth 実行例を参照してください。


ローカル起動から本番デプロイまでの手順(npm run dev / deploy / destroy)

ローカルでの開発は非常にシンプルです。まずリポジトリをクローンし、依存関係をインストールした後、以下のコマンドで起動します。

npm run dev

sandboxMode=true のコンテキストで CDK synth を実行すると、ローカルモックが有効になります。本番デプロイに移行する場合は AWS 認証情報を設定し、Bedrock へのアクセス権限を付与した上で実行します。

npm run deploy

デプロイ完了後、不要になったスタックは必ず削除してください。

npm run destroy

放置すると課金が発生する可能性があるため、destroy は必須の運用手順です。Auth 切り替えや環境変数の管理も併せて行うと安全です。


KnowledgeBase + RAG と HITL(needsApproval)の仕組み

KnowledgeBase は ./knowledge/ ディレクトリに Markdown ファイルを配置するだけで自動インデックス化されます。ローカルでは TF-IDF による簡易検索、本番では Bedrock Knowledge Base を利用した高精度 RAG が動作します。

HITL(Human-in-the-Loop)機能は needsApproval: true を Block に設定するだけで有効化できます。エージェントが重要な判断を必要とする場面で承認待ち状態になり、ユーザーが手動で承認することで次のステップに進みます。この仕組みにより、安全性を保ちつつ柔軟な運用が可能になります。


自前構築との比較(配線量・リソース・開発速度の違い)

項目 自前構築 AWS Blocks
配線量 数百行のCDK/IaC 数行のBlock定義
リソース数 手動定義 104リソース自動生成
開発速度 数週間 数時間〜数日
ローカルテスト 困難 sandboxMode=trueで即可能

自前で同等の Agent + KnowledgeBase + HITL を構築する場合、数百行規模の IaC コードと複数サービスの配線が必要になります。AWS Blocks を用いることで定義量が劇的に減少し、開発速度が向上します。ただし、本番運用時の課金管理や destroy 手順は自前構築と同様に重要です。

出典: AWS公式 Bedrock Agents ページおよび Zenn 記事 (2026年6月時点)


注意点とベストプラクティス(destroy 必須・Auth 切り替え・課金管理)

AWS Blocks を利用する際の最大の注意点は、destroy を確実に実行することです。ローカルテスト後もスタックが残ると予期せぬ課金につながります。

また、Auth 情報の切り替えを適切に行い、sandboxMode と本番モードの混在を避けることも重要です。Knowledge Base のドキュメントは定期的に更新し、古い情報が RAG に混入しないよう管理してください。

課金が発生するサービス(Bedrock、Lambda、DynamoDB など)を利用する場合は、AWS Cost Explorer で定期的に確認することをおすすめします。


よくある質問(FAQ)

Q: AWS Blocks は AWS アカウントがなくても本当に動く?

はい、sandboxMode=true を指定することで AWS アカウント不要のローカルモック環境で動作します。ツール呼び出しや HITL の配線確認が可能です。ただし本番デプロイには AWS アカウントと Bedrock アクセス権限が必要です。

Q: ローカルモックと本番 Bedrock の違いは?

ローカルでは TF-IDF による簡易検索を用います。本番では Bedrock の Claude Sonnet 4 と Knowledge Base を組み合わせた高精度 RAG が動作します。ローカルは配線確認用、本番は実運用向けです。

Q: 104 リソース全部自分で書くのは現実的?

現実的ではありません。自前構築では数百行の CDK コードが必要ですが、AWS Blocks では数行の Block 定義で同等のリソースを自動生成します。

Q: HITL の承認フローはどのように実装されている?

needsApproval: true を Block に設定するだけで有効化できます。エージェントが必要と判断した場面で承認待ち状態になり、手動承認後に次の処理へ進みます。

Q: ナレッジベースのドキュメントはどのように管理する?

./knowledge/ ディレクトリに Markdown ファイルを配置するだけで自動インデックス化されます。定期的な更新と古いファイルの整理が推奨されます。

Q: 料金はどれくらいかかる?

ローカルテスト時は無料です。本番デプロイ後は Bedrock、Lambda、DynamoDB などの利用料金が発生します。destroy を確実に実行し、Cost Explorer で監視してください。

Q: デプロイ後の削除方法は?

npm run destroy コマンドでスタック全体を削除できます。放置すると課金リスクがあるため、テスト終了後は必ず実行してください。


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まとめ

AWS Blocks はローカルでの迅速な AI エージェント開発と本番へのスムーズな移行を両立させるフレームワークです。104 リソース規模のインフラを数行で生成できる点と、sandboxMode によるアカウント不要テストが大きな利点です。

運用時は destroy の徹底と課金管理を忘れずに行いましょう。詳細は AWS 公式 Bedrock Agents ページおよび Zenn の紹介記事を参照してください。

次のアクションとして、実際のリポジトリをクローンして npm run dev を試してみることをおすすめします。詳細は AWS 公式 Bedrock Agents ドキュメントと Zenn の AWS Blocks 紹介記事を参照してください。

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著者

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IT業界20年以上の実務経験を持ち、日本国内有数のPVを誇る大規模Webサービスで事業部長・CTOを複数社で歴任。Windows/iOS/Android/Webと技術の変遷を経験し、現在はAIネイティブへの変革に注力。DevGENTでは、AIコードエディタ・自動化ツール・LLMの実践的な使い方を日英西3言語で発信中。

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