AWS Blocks は、AWS アカウントがなくてもローカル環境で AI エージェントをテストできる新フレームワークです。CDK をベースに Block を数行定義するだけで複雑なインフラを自動生成し、開発速度を大幅に向上させます。本記事では、公式情報と Zenn 記事に基づき、機能・手順・注意点を整理します。
📑目次
AWS Blocks とは?ローカルで AWS アカウントなしで AI エージェントをテストできる新フレームワーク
AWS Blocks は Amazon Web Services Japan の有志が公開した AI エージェント構築フレームワークです。Agent や KnowledgeBase などの Block を数行のコードで定義するだけで、CDK が複雑なリソースを自動生成します。
最大の特徴は sandboxMode=true を指定することで、AWS アカウント不要のローカルモック環境で動作確認できる点です。ツール呼び出しや Human-in-the-Loop(HITL)の配線を即座に検証可能です。出典は AWS 公式 Bedrock Agents ページと Zenn の紹介記事です。
本番環境では Bedrock の Claude Sonnet 4 と Knowledge Base を組み合わせた本格的な RAG 構成に移行できます。ローカルでは簡易的な TF-IDF 検索を用いて素早いイテレーションを実現します。
実際に生成されるインフラ(104 リソースの実例と cdk synth の確認方法)
AWS Blocks で Agent + KnowledgeBase を 2 行定義しただけで、合計 104 リソースが生成されます。具体例として DynamoDB が 5 個、Lambda が 11 個、S3 が 3 個など多岐にわたります。
本番デプロイ時にはさらにリソースが増え、120 リソース規模になるケースも確認されています。生成内容を確認するには以下のコマンドを実行します。
npx cdk synth --app "npx tsx -C cdk aws-blocks/index.cdk.ts" --context sandboxMode=true
このコマンドで CloudFormation テンプレートをローカルに出力し、リソース定義を事前にチェックできます。詳細は Zenn 記事内の cdk synth 実行例を参照してください。
ローカル起動から本番デプロイまでの手順(npm run dev / deploy / destroy)
ローカルでの開発は非常にシンプルです。まずリポジトリをクローンし、依存関係をインストールした後、以下のコマンドで起動します。
npm run dev
sandboxMode=true のコンテキストで CDK synth を実行すると、ローカルモックが有効になります。本番デプロイに移行する場合は AWS 認証情報を設定し、Bedrock へのアクセス権限を付与した上で実行します。
npm run deploy
デプロイ完了後、不要になったスタックは必ず削除してください。
npm run destroy
放置すると課金が発生する可能性があるため、destroy は必須の運用手順です。Auth 切り替えや環境変数の管理も併せて行うと安全です。
KnowledgeBase + RAG と HITL(needsApproval)の仕組み
KnowledgeBase は ./knowledge/ ディレクトリに Markdown ファイルを配置するだけで自動インデックス化されます。ローカルでは TF-IDF による簡易検索、本番では Bedrock Knowledge Base を利用した高精度 RAG が動作します。
HITL(Human-in-the-Loop)機能は needsApproval: true を Block に設定するだけで有効化できます。エージェントが重要な判断を必要とする場面で承認待ち状態になり、ユーザーが手動で承認することで次のステップに進みます。この仕組みにより、安全性を保ちつつ柔軟な運用が可能になります。
自前構築との比較(配線量・リソース・開発速度の違い)
| 項目 | 自前構築 | AWS Blocks |
|---|---|---|
| 配線量 | 数百行のCDK/IaC | 数行のBlock定義 |
| リソース数 | 手動定義 | 104リソース自動生成 |
| 開発速度 | 数週間 | 数時間〜数日 |
| ローカルテスト | 困難 | sandboxMode=trueで即可能 |
自前で同等の Agent + KnowledgeBase + HITL を構築する場合、数百行規模の IaC コードと複数サービスの配線が必要になります。AWS Blocks を用いることで定義量が劇的に減少し、開発速度が向上します。ただし、本番運用時の課金管理や destroy 手順は自前構築と同様に重要です。
出典: AWS公式 Bedrock Agents ページおよび Zenn 記事 (2026年6月時点)
注意点とベストプラクティス(destroy 必須・Auth 切り替え・課金管理)
AWS Blocks を利用する際の最大の注意点は、destroy を確実に実行することです。ローカルテスト後もスタックが残ると予期せぬ課金につながります。
また、Auth 情報の切り替えを適切に行い、sandboxMode と本番モードの混在を避けることも重要です。Knowledge Base のドキュメントは定期的に更新し、古い情報が RAG に混入しないよう管理してください。
課金が発生するサービス(Bedrock、Lambda、DynamoDB など)を利用する場合は、AWS Cost Explorer で定期的に確認することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
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まとめ
AWS Blocks はローカルでの迅速な AI エージェント開発と本番へのスムーズな移行を両立させるフレームワークです。104 リソース規模のインフラを数行で生成できる点と、sandboxMode によるアカウント不要テストが大きな利点です。
運用時は destroy の徹底と課金管理を忘れずに行いましょう。詳細は AWS 公式 Bedrock Agents ページおよび Zenn の紹介記事を参照してください。
次のアクションとして、実際のリポジトリをクローンして npm run dev を試してみることをおすすめします。詳細は AWS 公式 Bedrock Agents ドキュメントと Zenn の AWS Blocks 紹介記事を参照してください。
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著者
krona23
IT業界20年以上の実務経験を持ち、日本国内有数のPVを誇る大規模Webサービスで事業部長・CTOを複数社で歴任。Windows/iOS/Android/Webと技術の変遷を経験し、現在はAIネイティブへの変革に注力。DevGENTでは、AIコードエディタ・自動化ツール・LLMの実践的な使い方を日英西3言語で発信中。












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